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“迷惑をかけてはいけない”と思うとき
私たちはいつも「私」という主語の中で生きています。 「私はどう思うか」「私はどうすべきか」と、一人称の視点で世界を見つめ続ける。 でも、ときには“自分を三人称で見る”という距離のとり方が、心をとても軽くしてくれることがあります。 養老孟司先生がよく語られる「人称と死生観」という話にも通じますが、 自分を少し外側から眺めると、“私は”という執着から離れ、出来事をただ観ることができるようになります。 養老先生が語る「人称」とは 養老先生は、人の「人称」を手がかりに、死生観を語られます。 そこから思うことを書いてみようと思います。 先生は、自分が死ぬということを考える時、 これほど具体的に考えにくいものはないと仰います。 先生は「死は人称変化する」と。 先生は、自分の死というのは一人称だと。 自分の死を認識することはできない。 知ることはできない。 よく考えるとそうですよね。 自分が死んだかどうかはわからない。 死を「自分で確かめる」ことはできないからです。 それを先生は「一人称の死はない
10月20日読了時間: 10分


『脳はいかにいして心を創るのか』
脳科学者ウォルター・フリーマンの『脳はいかにして心を創るのか』を読み返しています。 フリーマンは約50年にわたって 「心は脳からどのように生まれるのか」という問いに取り組んできました。 その背景には、中世の哲学者トマス・アクィナスの影響があります。 ...
9月2日読了時間: 6分


「深い悲しみは、私たちの愛の深さを思い出させるもの」
「深い悲しみは、私たちの愛の深さを思い出させるもの」 これは『喜びの書』の中にある一節です。『喜びの書』は、ダライ・ラマ14世とデズモンド・ツツという二人の偉大な精神的リーダーが対話を重ねた内容をまとめた本です。...
8月29日読了時間: 4分


自分をいつどこに置き去りにしてきた?
私たちの心にはいろんな色がある。 喜びや悲しみ、怒りもあるし、幸せ色もあるかもしれない。 嬉しい時は軽やかな気持ちで前向きになれるけど、 怖いと感じるときは急に心が重くなり、動きづらくなることがある。 まるで重力に引っ張られているかのように。 身体と心の正直さ...
7月14日読了時間: 5分


思考がグルグルするとき、心はどこへ向かっているのか
頭で理解しようとすること。 理屈を通して辻褄を合わせていくこと。 納得すれば心もスッキリするし、動きやすくなる。 心の仕組みが分かりだすと、 それのようなこともうまくできるようになっていきます。 その知識を持つことで、たしかに解決できることはあります。 ...
6月22日読了時間: 6分


見える世界 見えない世界
哲学の世界で長く議論されてきた「物自体」という言葉。 カントはこれを 「私たちが知覚できる現象の背後にある、直接知ることのできないもの」 として定義しました。 つまり、私たちの認識はあくまで「現象」に限られ、 その背後にある「物自体」には人間の認識は直接触れられないというの...
6月5日読了時間: 4分


「自分を大切にする」は本当?
こんにちは、さらです。 「自分自身を大切にする」 よく言われることですが、あなたは自分の心を大切にされているでしょうか。 自分を置き去りにしている人も多いかもしれませんね。 自分を大切にすることは大切なことではあると思います。 ...
3月23日読了時間: 5分




「刻石流水」「懸情流水 受恩刻石」
「受けた恩義は心の石に刻み、施したことは水に流す」「情けは水に流せ。受けた恩は石に刻め」という言葉があります。人から与えられた優しさ赦された経験。それらは心の石に刻み、感謝とともに生きることの大切さ。
1月17日読了時間: 4分
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